しおたまごの体験談ブログ

筆者が体験した病気や介護、日常のことなどをご紹介するブログです。

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メニエール病②再び職場でめまいを起こし倒れる!息ができなくて死ぬかと思った体験談

今回はメニエール病①の続きで、私が再び職場でめまいを起こし倒れた体験談をご紹介します。

 

この2度目に倒れたときのことは、1番強く記憶に残っています。なにしろ倒れたときめまいだけでなく、息ができなくなり死ぬかと思う体験をしたので。

 

その後の通院期間も長く憂鬱な毎日だったと、今でも思い出すことがあるくらいです。一体どんなことが起こったの?と気になった人は、ぜひ読んで頂けたら嬉しいです。

 2度目:古本屋で倒れる!

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私が再びめまいを起こし倒れたのは、21~22歳頃。古本屋に勤めているときでした。「本を売るなら~♪」で有名なあの古本屋です。

 

私が強いめまいに襲われたのは開店直後、そのとき店内のスタッフは私と店長の2人だけでした。私は仕事を店長に任せ、フラフラの状態でバックヤードに向かいそこで倒れました。

 

電気をつける余裕もなかったので、薄暗い部屋の冷たい床の上に、うつ伏せの状態で転がったのを覚えています。スタッフ用の小さな冷蔵庫と、休憩のときに使う机、椅子に挟まれるような位置でした。

 

床は普段土足で歩いているので汚れていて、ほこりっぽく、普段ならそこに横たわるなんて考えられませんが、そのときは身動きがとれない状態だったのでどうしようもありませんでした。

 

店内には既にお客様が来店されており、通常のレジと買取カウンター、電話、店内のお客様からの問い合わせ対応、買い取った本やCDなどの加工、といった多くの仕事を店長1人で回さなければならず、私のことまで手が回らない状況。

 

私も起き上がることができなかったので、たとえば母に電話するなど助けを求めることができる状態ではありませんでした。結局あと2人スタッフが来るまでの約2時間、私は床に転がったままでした。

息ができない!もしかしてこのまま死ぬの?

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約2時間後に2人のスタッフが来ることはわかっていましたが、私は最初からそれまで待つつもりだった訳ではありません。自力で動けるようになったら、早退しようと思っていました。

 

店長1人残して早退するのは気が引けましたが、仕事ができるような状態ではなかったですし、それならさっさと帰った方がマシだと思いました。いつまでも床に転がっていたら、後から来るスタッフにまで迷惑をかけてしまいますし。

 

なので私は床に転がってからしばらくは目を閉じ、世界がぐるぐる回るような強烈なめまいが治まるのを待っていました。その間私の耳には、体の横の冷蔵庫から聞こえるブーンという音、ドアの向こうで店内を歩くお客様の足音などが届いていました。

 

このときの私はまだ倒れて動けなくなってしまうほどのめまいが、メニエール病の症状だとは知りませんでした。メニエール病①でご紹介したように、病院に通っても原因がわからなかったので、なぜ自分がこんな状態になっているのか理解していなかったのです。

 

そのせいなのか、私は不安で不安でたまりませんでした。薄暗い部屋で冷たい床に転がっていたことも関係していたのでしょう。私の頭の中は「暗い、冷たい、寒い、吐きそう、苦しい」などでいっぱいでした。

 

それからしばらくして、私は別の恐怖に襲われました。息ができないのです。最初は苦しいと感じたものの理由がわからず、それから唐突に「息ができない!」とパニックになりました。

 

自分では必死で呼吸をしているつもりなのですが、なぜか息ができないのです。それはものすごい恐怖でした。

 

なぜ私がそんな恐怖を感じたのかというと、息ができない=死ぬと思ったからです。あのときの私は、このままじゃ自分が本気で死ぬと思ったんです。

助けを呼ぼうとしたら声が出ない

だから私はなりふり構っていられないと、声を出して助けを呼ぼうとしました。ドアの向こうは店内で、たとえ目の前にお客様がいなくても、声を出せば誰か気づいてくれるだろうと思いました。

 

どうせ助けを呼ぶならもっと早く呼べばいいのに、それまで私は「床に転がって動けないなんて恥ずかしい」と思い、助けを呼ぶことを選択肢に入れていませんでした。でも息ができない状態になり、「恥ずかしいなんて言っていられない!」と助けを呼ぶことにしたんです。

 

でもいざ助けを呼ぼうとすると、声が出ませんでした。唇がしびれて動かないんです。理由が全くわからないのでもう頭は大パニックでした。

 

おまけに手足もしびれて動かないことに気づき、更にパニックになりました。全て生まれて初めての経験で、頭はもう真っ白。「このまま私は死ぬんだ!」と本気で思いました。

息ができなくなった理由は?

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すぐにわかった人も多いと思いますが、私が息ができなくなった理由は「過呼吸」です。パニックを起こして呼吸が激しくなりすぎたから、「息ができない!」なんて状態になっていた訳です。

 

今思い出すとめっちゃ恥ずかしいですし、「落ち着け!」とあのときの自分にツッコミを入れてやりたくなるんですが。でも当時の私は本気で自分が死ぬと思っていたんです。

 

ちなみに唇がしびれて声が出なくなったのも、手足がしびれて動けなくなったことも、全部過呼吸のせいです。専門的なことはよくわかりませんが、血液がアルカリ性に傾くことで息苦しさや手足・唇の痺れなどの症状が起こるみたいです。

 

私が過呼吸を起こした理由は、めまいがメニエール病の症状だとわかっていなかった、過呼吸のことも知らなかった、暗い部屋の冷たい床に1人で約2時間転がっていた、などいくつかの要因が合わさってパニックになったからでしょう。

 

今は「メニエール病で死ぬことはない」とわかっているので、このときのような過呼吸を起こすことはありません。

店長の車で総合病院へ運ばれる!

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上でご紹介したように、私はめまい+過呼吸で動けない、声も出せないという状態になってしまいました。結局私は倒れてから約2時間後、2人のスタッフが来てから、店長の車で総合病院まで運ばれました。

 

店長は車までは私を横抱きにして、病院についてからは私をおんぶして受付まで走ってくれました。そのときの私は意識がもうろうとして、体も動かない、声も出ないという状態でしたが、うっすらと記憶に残っています。

 

今思い出すととてつもない迷惑をかけたこと+おんぶされて受付まで連れていかれたということで、めちゃくちゃ恥ずかしくて、穴があったら入りたいって心境です。

初めて車椅子に乗ることに

受付で店長が症状を説明した後、私は車椅子に乗せられ耳鼻科に連れて行かれました。車椅子に乗ったのもこのときが初めてで、ショックを受けたのを覚えています。

 

その後は記憶が曖昧なんですが、動けない+声も出せない状態だったので、診察はベッドに横になり、先生からの質問はまばたきするなどで答えていたと思います。

 

それから検査は受けられない状態だったので、めまい止めの点滴を打つことになりました。その前にトイレに行った方がいいと、看護師さんが車椅子を押してトイレまで連れて行ってくれたんですが、「終わったら教えて」と向こうに行ってしまいました。

 

私は動けなかったので、自分でトイレにも行けず。「こんなこともできないなんて!」と絶望に打ちひしがれました。まぁ今では「どんだけネガティブなんだ!」って笑い話になってますが。

 

この日は結局めまい止めの点滴を打って、少し落ち着いてから店長が自宅まで送ってくれました。

点滴で治るかもしれないと聞いて喜んだら?

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後日動けるようになってから、私は病院に行き検査を受けて「メニエール病」だと診断されました。それからしばらく私は仕事を休んで通院しました。

 

そのときは梅雨で、病院に行く日はいつも雨。天候もジメジメ、私もジメジメみたいな感じで、憂鬱な毎日でした。

 

そんなある日先生に「1週間くらい病院に通って毎日点滴をすれば、治る可能性が高い」と言われ、大喜びでその話に飛びつきました。とにかくなんでもいいから、早く治したかったんです。

 

その日早速点滴をすることになり、私は椅子に座って隣で準備をする看護師さんと楽しくお喋りしていました。これで治るかもしれないと思ったらもう嬉しくて嬉しくて!「笑ったのも久しぶり」というくらいで。もうめちゃくちゃテンションがあがっていました。

点滴が始まった直後に椅子から落ちる

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ところがいざ点滴が始まってすぐ、私は椅子ごとバターンッ!と倒れました。自分でも訳がわからず、でも動けない。看護師さんが慌てて先生を呼び、駆け付けた先生が倒れたままの私の腕をとって、脈やら血圧やらを調べたみたいです。

 

専門的なことはさっぱりわかりませんが、どうやら血圧が急激に下がったらしく、私はベッドに運ばれ別の点滴を受けました。

 

その間私は気を失っていたのか、眠っていたのか、とにかく目を覚ましたら先生から「点滴は体に合わないみたいなので中止しましょう」と言われ大ショック。

 

もう天国から地獄、みたいな気分でした。大げさですよね。でもそのときは本当に藁にも縋る思いだったんです。

 

それから飲み薬が処方され、症状が落ち着くまで通院しました。梅雨が明けた頃に症状が落ち着いたので、近所の耳鼻科を紹介され、今後同じ症状が出たらその病院で治療を受けることになりました。

まとめ

今回は私が2度目に古本屋で倒れた体験談をご紹介しました。今では笑い話になっている部分もあるんですが、あのときのことは強烈な記憶として残っています。

 

それだけ本気で恐怖を感じたんでしょう。なにしろ理由もわからないまま、いきなり息ができなくなったので。

 

今はそれが過呼吸だったとわかっていますし、めまいもメニエール病の症状で、それで死ぬことはないとわかっているので、あのときのようなパニックを起こすことはまずありません。

 

この経験で私は情報があるのとないのとでは、精神状態に大きな違いが出るということがわかりました。

 

もしこの記事を読んでいるあなたがめまいに悩んでいるなら、原因がわかるまで病院に通うことをおすすめします。

 

ちょっとした疑問もやはり専門の先生に聞くのが1番です。不安が解消されれば、めまい自体はすぐに改善されなくても、気持ちの面でかなり楽になりますよ。

 

↓ちなみに3回目、調剤薬局で倒れたときの体験談はこちら。

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↓ちなみに1回目、100円ショップで倒れたときの体験談はこちら。

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