しおたまごの体験談ブログ

筆者が体験した病気や介護、日常のことなどをご紹介するブログです。

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コロナで面会ができない!手紙で家族を励ますなら何を書けばいい?

コロナが流行し始めてから、面会が禁止になり入院中の家族に会えない!という事態があちこちで起きていますよね。

 

実は我が家も母が乳がんで手術、胆石症で手術、さらに最近で言うと転移性脳腫瘍で手術をし、現在も入院中という状況です。

 

もちろん基本的に面会禁止で、直接顔を見て母を励ましたい!と思っても、なかなかそれが叶わない、というもどかしい日々を送っています。

 

もちろん入院中の家族がlineやメールができる状態であれば、直接会わなくても励ますことは可能でしょう。

 

ただ例えば私の母の場合は現在74歳、2年ほど前に乳がんの手術を受けた時ですら高齢者に当てはまる年齢で、元々機械系が苦手ということもあり、lineやメールは使えませんでした。

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さらに現在は認知症の症状が出ており、自分で電話をかけることもできない状態なので、lineやメールどころか、通話で母を励ますというのも難しい状態です。

 

でもそんな状態であっても、励ましの言葉を届ける方法はあります。それが手紙です。

 

前置きが長くなりましたが、今回はコロナで面会ができないなか、どうにか入院中の家族を励ましたい!と考えている方に、私が実際に送った手紙や、内容は何を書けばいいのか、などについてご紹介します。

入院中の母に手紙を送った

Lineやメールが使えない母に何かできることはないか、と考えた時、思いついたのは手紙でした。

 

もちろんパジャマやタオルなど洗濯物を受け取って、洗濯をしてまた持って行ったり、飲み物が足りなくなったら持って行ったり、ということはしていましたが、

 

それらは全てナースステーションで受け取り、渡すという決まりになっているので、当然本人には会えません。

 

なので物を届けるだけではなく、気持ち的にも何かしたい励ましたい、という思いがあったんです。そんな時、手紙って便利なツールなんですよね。

私が実際に母へ送った手紙

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これは母が最近、とある病院に1か月と少し入院している間に送った手紙です。大体になりますが、手紙は週に2~3回は送っていた感じでしょうか。

 

ちなみに中身は、ポストカード2枚

 

大体写真のポストカードが1枚、絵画のポストカードが1枚、という組み合わせで、裏に大きめの字で文章を書いていました。

荷物と一緒に持って行った手紙もある

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2年ほど前に母が乳がんで入院している時、私は1日おきにタオルや飲み物を届けに行っていたのですが、その荷物の中に毎回必ず手紙も入れていました。

↓ちなみに母が乳がんになったことについて書いた記事はこちら

saltydog07.com

私は文章を読んだり、書いたりすることが好きなので、特に苦ではなかったのですが、内容を考えるのはもちろん、手書きなので、間違えないように注意して書く必要もあり、わりと時間がかかりました。

 

まぁそれが手書きならでは、というか、だからこそ気持ちが伝わるかな、と思って楽しみながら書いていました。

貰った本人の感想は?

母が乳がんで入院している時、私が送った手紙は便せんにびっしり文章が書いてある、というものでした。それが大体3枚くらい、多い時で5枚になる時もあって。

 

ちょっと読むのが大変かな、と思ったんですが、でもその時の母はほぼ毎日電話をくれる、という状態でしたし、退屈している、ということだったので、私の手紙が少しでも退屈しのぎ気分転換になれば、と思い、送っていたんです。

 

その時の本人の感想は、「ありがとう」でした。

 

「気分転換になる」とも言ってましたし、「看護師さんや先生に『何を読んでるの?』と聞かれ『娘がいつも手紙をくれると答えた』など、喜んでいることが感じられました。

 

その後の入院でも便せんではなくポストカードにする、など形式が変わったり、母が言葉で意志を伝えるのが難しい状態になっても、嬉しいという気持ちは伝わってきました。

 

まぁ真実は本人にしかわからないものですが、「手紙を送る=あなたを想っている」ということが伝わって、それが嬉しいと思って貰えるのかな、と私は考えています。

私が母へ送った手紙の内容は?

ではいよいよ、私が実際に母へ送った手紙の内容についてご紹介します。

 

ちなみに私は、手紙の書き方の専門家ではありません。特別な知識がある訳でもないので、あくまで参考程度に考えて頂ければと思います。

便せんの場合

便せんは選ぶ便せんの種類にもよりますが、基本的に長めの文章を書く時におすすめです。

 

私は文章を書くと勝手に長くなってしまうことが多いので、母が乳がんや胆石症で入院していた時は、便せんを選んで送っていました。

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書いた内容は、例えば

 

「昨日は髪を切ってきたよ。さっぱりした。でも初めて行くところで、美容院というか、散髪屋さんって感じのところ。髪を切ってくれたのはおじいさんで……」

 

「昨日はとてもいい天気で、洗濯物がよく乾いたよ。しばらく晴れが続くみたい。いい季節になってきたね。去年の今頃は……」

 

「○○スーパーに買い物に行ったら『ブタ耳のピリ辛』という新商品があったから、気になって買ってみた。見た目は真っ赤だったけど、食べてみたらそんなに辛くなかったよ。ちなみにお父さんには好物の蒸し鶏を作った。○○スーパーはやっぱり安くていいね。でもない商品もあるから、○○スーパーにも……」

 

といった感じです。

 

特に母が乳がんで入院していた時は、1日おきに洗濯物や飲み物と一緒に手紙を持って行っていたので、昨日あったこととか、病院に行く前にあったこととか、本当に普通の、ありふれた日常というか、そんな内容でした。

 

きっと「どうでもいい内容」と思う人も多いでしょうが、全くもってその通りです(笑)そんな「どうでもいい内容」で、私は便せん5枚書いてしまうこともありました。

 

もちろん他人に送る手紙ならもっとちゃんとした内容にしますが、私が送る相手は母です。ちなみにこの記事も「入院中の家族へ送る手紙」を前提に書いています。

 

なので日記を書くような感じというか、昨日を朝から思い出して、「こんなことがあったな、あんなことがあったな」というように、思いつくまま書いていました。

↓私がよく使っていた便せんはこちら。文章をたくさん書きたい方におすすめです。

ちなみに手紙の終わりには

 

「何か必要なものがあったら、いつでも電話で教えてね。持っていくから」

 

「毎日電話をくれてありがとう。お母さんの元気な声を聞くと安心するよ。でもしんどい時は無理しなくていいからね」

 

とか、大体似たような内容を書いていました。

ポストカードの場合

ポストカードの場合は、書くところが少ないので短い文章でも違和感がありません。

 

表は私の場合、季節を感じられる花やキレイな海の写真、他にも母は趣味で絵を描いていたので、画家の絵が印刷されたものなどを選んでいました。

 

入院中、特にコロナの時期は自由に外へ出られませんし、病院内の同じような景色ばかり見ていたら気も滅入るでしょうから、本人が好みそうな写真や絵を送るようにしていたんです。

ポストカードだけでこれだけあります。病室に置いてある分を除いて。

そして裏に書いた内容は、例えば

 

「お母さん、病室だと外の景色が見れなくて、つらいよね。ポストカードの絵や写真で、少しでも気分が晴れれば嬉しいな」

 

「お母さん、夜は眠れてる?元気になって欲しいから、ちょっとでも食べて、しっかり休むようにしてね」

 

「このポストカードの写真は沖縄の海の中!魚がカラフルでキレイだね!」

 

といった感じです。

 

ポストカードの場合は、一言だけでもいいですし、私は1度に2枚のポストカードを封筒に入れて送っていたので、

 

1枚は母へのメッセージ、もう1枚は表のポストカードの写真について書いたり、といったことをしていました。

「どうでもいい」と思われるような内容を書いて送った理由は?

上で私が実際に送った母への手紙の内容を、便せんとポストカードに分けてご紹介しましたが、きっと多くの人にとっては「どうでもいい内容」だと思います。

 

もしかすると「わざわざこんな内容を書いて送って、何の意味があるの?」と思う人もいるかもしれません。

 

確かにそう言われても仕方のない、中身のない内容かな、と私も思います。

 

ただ私がそんな内容を書いて母へ送ったのは、一応私なりの理由があります。こちらではその私なりの理由について、ご紹介したいと思います。

手紙を送る理由その①励ますこと

まず私が入院中の母へ手紙を送る理由は、

「病気に対する不安や苦痛を味わい、不自由な入院生活を送る母を励ますこと」

です。

 

でも例えば「頑張れ!」とか「応援してるよ!」とか「絶対に乗り越えられる!」とか、そういった言葉を毎回送ってこられると、励ますというより、本人のプレッシャーになりそうだ、と思ったんです。

 

そもそも「励ます」というのは、なかなか難しいものです。

 

スポーツの応援団のように、旗を振るとか、大声で声援を送るとか、そういう感じの励まし方は、病気で体も心も弱った人には強すぎる場合もあるでしょう。

 

もちろん入院中の家族の性格によるところはありますが、例えば私の場合で考えると、もし毎回「頑張れ!」と書いて送ってこられた場合、

 

「どう頑張るの?同じ目に合ってもいない癖に簡単に言わないで!」と思っちゃいそうです。まぁこれは単に私がひねくれているだけ、なのかもしれませんが。

 

なので「頑張れ!」みたいな、わかりやすいというか、直接的な励ましの言葉は書かないようにしていました。私はそもそも手紙を送ること自体が、母への励ましになると考えているので。

手紙を送る理由その②気分転換

手紙を送る理由はなにも「励ますこと」だけじゃありません。これは母から聞いたことですが、入院生活で苦しいことのひとつは「退屈なこと」だそうです。

 

これは母が高齢で機械系が苦手なため、スマホで動画を観るとか、ゲームをするとか、そういったことができないという事情もあるのですが、そんな母だからこそ手紙を送ることが「退屈しのぎ」「気分転換」になれば、と考えたんです。

 

そういった理由で書く手紙ですから、例えば政治の話とか小難しい話は聞きたくないだろうな、と思いました。まぁ私はそんな難しい話はわからないのですが。

 

それよりも何でもない日常の話を読んでホッとしたり、クスッと笑って貰ったり、季節を感じて貰ったり、ほんの一時でも楽しんで貰えたらそれでいい、と思って手紙を書いていました。

 

ちなみに実はその「何でもない日常」を書くことで、さりげなく母が気にしているであろう、「私や父が母の入院中どう過ごしているか」伝える目的もあったんですけどね。

手紙を送る理由その③「母を想っている」ことを伝えたい

手紙を送る理由その①の最後に書きましたが、私は手紙を送ること自体が、母への励ましになると考えています。

 

それは手紙を書いて送ることに、「私が母を想っている」ということを伝える力がある、と思っているからです。

 

もしかすると「なにそれ?意味がわからない」という人もいるかもしれません。

 

もちろんこれは私個人の勝手な考えなのですが、まずどうでもいいと思っている人に対して、手紙は書かないと思うのです。だって一応それなりの労力がかかりますからね。

 

まぁ仕事とか付き合いの関係で書かなければならない、という人もいると思いますが、この記事では「入院中の家族を手紙で励ます」ということについて書いているので、そういったことは除外して考えてみてください。

 

母へ手紙を書く時、私は入院中の母のことを思い浮かべながら文章を書きます。

 

書きながら考えることは「食事はちゃんと食べてるかな?」、「夜は眠れているかな?」、「足りないものはないかな?」など、色々です。

 

つまり手紙を書いている間中、私は母のことを想っています。きっとその想いが、手紙と一緒に母へ届くと、私は考えています。

結論「手紙に書く内容はなんでもいい」

ここまで長々と「コロナで面会ができない家族を励ます手紙には、何を書けばいい?」ということについて書いてきましたが、結論を言うと「なんでもいい」ということになります。

 

もちろん本人が落ち込んだり、悲しくなったりするような内容は避けるべきです。でも特に「○○という言葉を使うべきだ」とか、そういった決まりはないと思います。

 

あまり内容について考えすぎて文章が思いつかず、結局手紙を送れない、ということになるよりは、肩の力を抜いて「どんな内容でもいいや」と思いつくまま書いてみましょう。

 

ただ大切なのは、入院中の家族を想って手紙を書くことです。そうすればきっと、自然に書けるものだと私は思います。

どうしても書くことが思い浮かばない人は?

「いやそんなこと言われても全然わからない」という人は、例えば「入院中の家族の好きなもの」について書いてみるのはどうでしょうか?

 

母の場合は花が好きなので季節を感じる花の話題や、趣味で描いていた絵に関する話、好きな歌手の近況、などを書いたことがあります。

 

他にも「入院中の家族が気にしていること」はどうでしょうか?

 

例えば母の場合、毎年決まった時期にタンスの防虫剤を入れ替えるので、「私がちゃんとやっておいたよ」とか、父や私のことを心配しているので、「ちゃんと栄養を考えた料理を作ってご飯を食べてるよ」とか。

 

何が好きか、何を気にするか、はもちろん人によって違うので、入院中の家族に合わせて書くといいでしょう。

一言だけなど、短い言葉を送りたい!という人は?

「いや長々と文章を書きたい訳じゃない」、「ただ一言、短い言葉で自分が心配していることなどを伝えたい」という人もいるでしょう。

 

ちなみに私もポストカードを使うようになってからは、短い言葉だけを送ることも増えてきました。

 

例えば

 

「お母さん、体調はどう? 無理せずゆっくり休んでね」

 

「お母さん、もし私にできることがあったら、遠慮せずに言ってね」

 

「放射線治療、お疲れ様でした。しんどいのに本当によく頑張ったね」

 

「何もできなくて、ごめんね。今はゆっくり体を休めてください」

 

「お母さん、そばにいられないけど、毎日祈ってるからね」

 

といった感じです。

あなたの想いをありのまま書きましょう!

上でご紹介したのは私が実際に母へ送った言葉ですが、もしかすると「こんな簡単な言葉でいいの?」とか、「もっとなんか様になる言葉はないの?」と、思う人もいるかもしれません。

 

でも家族あての手紙ですから、特に形式ばった文章を書く必要はないでしょうし、気取った言葉を使ったり、見栄えを気にして言葉を選ぶのも逆に変かな、と私は思います。

 

もちろんあくまで私個人の考えですが、飾らない言葉で素直に書く方が、あなたの想いも相手に伝わりやすい、と思うのです。

 

またもしかすると例えの中には「気恥ずかしい」と思う言葉もあるかもしれませんが、直接口に出して言うよりは、文字で書く方がハードルは低いはずです。

 

手紙を書く時は「気恥ずかしさ」なんてどっかに放り投げて、あなたの想いをありのまま書きましょう。それがきっと、入院中の家族への励ましや力になるはずです。

まとめ

今回はコロナで面会ができない家族を手紙で励まそうと思った時、どんな内容を書けばいいのか、についてご紹介しました。

 

私は手紙を書いて送ること自体に、入院中の家族を励ます力があると思っています。

 

理由は手紙を書くことで、「あなたを想っている」という気持ちが相手に伝わると思うからです。

 

なので書く内容に、特に決まりはないと思います。とにかく入院中の家族を想って書く、そうすればあなたの気持ちはきっと相手に届くでしょう。