しおたまごの体験談ブログ

筆者が体験した病気や介護、日常のことなどをご紹介するブログです。

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祖父の介護⑦ヘルパーは家政婦とは違う!事業所によっては年末年始も可能

この記事は、私が祖父(2018年7月に永眠)の介護にかかわった約8か月の体験を元にしています。私は介護にかかわること自体初めてで、何の知識もありませんでした。

そんな私が最後まで祖父の介護にかかわることができたのは、ケアマネージャーさんやヘルパーさん、訪問看護師さん、主治医の先生など多くの人達の助けがあったからです。

今になって当時を振り返ると、「あの時ああすればよかった」など反省することも多いです。その体験が少しでも誰かの役に立てば嬉しいと思い、記事にすることにしました。

この祖父の介護の記事は私の実体験を語りながら、感じたことや反省したこと、そして介護や医療関係者から受けたアドバイスなどもご紹介します。

 

 

今回はヘルパーさんのお仕事内容について、私が勘違いしていたことをお話しします。

 

今まで介護にかかわったことがないという人は、もしかすると私と同じ勘違いをしているかもしれないので是非読んで頂けたらと思います。

 

それにプラスして、ヘルパー事業所によって対応して貰えることが違う、という情報もお届けします。

ヘルパーはできること、できないことが決まっている

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実はヘルパーさんはできることと、できないことが細かく決まっています。私はこのことを、祖父の介護にかかわり始めたばかりの頃は知りませんでした。家のことならなんでもやって貰えると思っていたんです。

 

今でも細かいことまで理解している訳ではありませんが、簡単に言うとヘルパーさんは要介護者(利用者)のためのことしかできないんです。

 

たとえば祖父の食事の用意はしてくれますが、「じゃあついでに私の食事も用意して」なんてことはできません。(もちろんそんなことを頼んだことはありませんが)

掃除をするのは祖父が使う場所だけ

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祖父がオムツになってからは、トイレを使わなくなったのでトイレ掃除はして貰えませんでしたし、祖父が寝たきりになって自室から動けなくなった後は、他の部屋の掃除はして貰えませんでした。

 

全く使っていなかった奥の和室は畳にホコリがたまっていましたし、元々散らばっていた日用品も整理されたりすることはありませんでした。

 

キッチンは祖父が使った食器を洗うくらいしか使用されなかったので、換気扇カバーは真っ黒なまま。冷蔵庫は外も中もかなり汚れていましたが、ヘルパーさんが掃除をした形跡はありませんでした。

 

それらはきっと、ヘルパーさんのお仕事の範疇外なのでしょう。私はそのことを知らなかったので、色々と掃除用具を買ってしまいました。例えば油汚れが落ちる洗剤とか窓拭き用の洗剤とか、ぞうきんやブラシ、ワイパーなど。

 

実は「掃除機も古いから新しくした方がいいかな」なんて、母と話していたくらいです。(結局買いませんでしたが)後からヘルパーさんはできることと、できないことがあると知り、私はヘルパーさんのことを家政婦さんと混同していたんだなと反省しました。

ヘルパーと家政婦は同じ仕事じゃない!

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私もその2つのお仕事が全く同じものだと思っていたつもりはなかったのですが、結局似たようなものだと勘違いしていたんでしょう。

 

購入した掃除用具は私が祖父の自宅を訪れたときに置いていき、ヘルパーさんには「○○を買っておきました」という感じで手紙を残すようにしていました。

 

そのことについて特にヘルパーさんからは何も言われなかったのですが、今から考えると「これで掃除してね!」と仕事を押し付けていたようで、恥ずかしくなります。

 

ちなみにそれらの掃除用具はワイパー以外使用されることはなく、祖父が亡くなって遺品整理をしたときに新品の状態で見つかり、自宅に持ち帰りました。

 

もし私と同じようにヘルパーさんと家政婦さんのお仕事を混同していた、という人は、私と同じ失敗をしないように、この2つは同じではなく違うお仕事と覚えておきましょう。

費用には介護保険が関係している

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そんなこと知ってるよ!という人も多いと思うのですが、ヘルパーさんの訪問介護にかかる費用には、介護保険が関係しています。その介護保険内であれば、安い費用でサービスが受けられるんです。

 

具体的な金額は要介護度などで変わるでしょうから、これはあくまで祖父の話ですが「1回(1時間)、200円くらいです」とヘルパーさんから聞いた覚えがあります。このときは確かまだ要支援2だったと思いますが。

 

はっきり言ってめちゃくちゃ安いですよね。ヘルパーさんと違い全額自己負担の家政婦さんなら、こんな値段のところはないでしょう。それで仕事内容が同じな訳がありません。

ヘルパーの仕事は1時間ではとても無理な量

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とはいえけしてヘルパーさんのお仕事が家政婦さんに劣る、と言っている訳ではありません。祖父の場合で言うと、祖父が使用する部屋の掃除、洗濯、食事の準備から片付け、着替えやオムツ交換、床ずれの処置など、1時間ではとても無理と思える仕事量でした。

 

それを文句を言ったり、駄々をこねたりする祖父をなだめすかしながら、テキパキとこなすのです。比べるのも失礼な話ですが、私にはとても無理だと思いました。

 

しかも時間内に介護ノートなど、記入する必要のあるものもあり、声をかけるのもためらわれるほど忙しそうでした。

 

そんなに大変なお仕事をこなしているヘルパーさんに、私は更に窓拭きや冷蔵庫の掃除をして貰うつもりだったのかと思うと、ものすごく恥ずかしくなります。

 

もしかするとヘルパーさんは「家政婦扱いされている」と不快だったかもしれません。ヘルパーさんと良い関係をつくるためにも、ヘルパーさんの仕事内容は把握しておくことをおすすめします。

わからないことは必ず質問しよう!

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既にご紹介した通り私は、ヘルパーさんと家政婦さんのお仕事を混同してしまうという失敗をおかしたのですが、これは全く悪気はなくただ知らなかったことが原因でした。

 

もちろん知らなかったことは問題なのですが、今思えば知らないなら知らないで聞けばよかったと反省しています。

 

実はケアマネージャーさんとヘルパーさんに初めてお会いしたのは、祖父が退院して2日後で、この頃はまだ自分が祖父の介護にかかわることになるなんて、思ってもいませんでした。

 

ヘルパー事業所と契約をして今後のことを相談したら、後はケアマネージャーさんやヘルパーさんに任せて、自分は緊急時などの対応をすればいい、程度に考えていたのです。

 

なので話の中に要支援や要介護、単位数など初めて聞く言葉がたくさん出てきても、「よくわからないけど、この人達がちゃんとやってくれるんだろう」と思い聞き流していました。

専門用語と数字がいっぱいで意味がわからない

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介護保険についてもイラスト付きのパンフレットを渡されましたが、パラパラめくると専門用語と数字がいっぱい。

 

ケアマネージャーさんは丁寧に説明して下さっていたと思うのですが、「今の単位数が○○で~」みたいな話が出てくると、数字に弱い私は頭が痛くなるくらいで。そのうえ一緒に聞いている祖父は、文句ばかり言うという状況。

 

更に最も気になる費用に関しては、単位数の話と計算方法を説明されて困りました。さすがに会ったばかりで直球には言えませんでしたが、正直話を聞きながら「結局うちはどれがあてはまるの?」、「要するに何にいくらお金がかかるの?」と思っていました。

 

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これも数字がいっぱいでよくわからない(笑)

そしてヘルパーさんのお仕事については、「○○はできるけど、○○はできない」という説明はありませんでした。ただ「買い物に行って料理を作ったりもできます」と言われたので、「祖父の食生活も改善されるし安心だ」と思っていました。

 

ここまでだとまるで、ケアマネージャーさんやヘルパーさんが悪いみたいですが、そうではありません。最初は「素人にもわかるように説明してくれればいいのに」と思ったりもしましたが、私がわかったような態度で聞いていたことが問題だったんでしょう。

わからないことは正直に言おう!

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ケアマネージャーさんは「質問はありませんか?」と聞いてくれました。でも私は正直何がわからないかもわからない、というか全部わからないという状態でした。それなのに私は「今のところは特にないです」と答えていたんです。

 

まぁ言い訳をさせて貰えば、単純に「全部わかりません」というのが言いにくかったんです。初対面ですし。それにわからないと言えば、「なにがわかりませんか?」とか質問されるかな、と。でも「なにが」と聞かれても「全部」なんですよね。

 

そうすると「あなたの説明は何ひとつわかりませんでした」と言っているようで、ちょっと言いにくかった、という訳です。

 

でもあの時正直に「何もかもわかりません!」と言っていたら、ケアマネージャーさんやヘルパーさんの説明もきっと変わっていただろうな、と今は思います。掃除用具だって勝手に購入せずに、まずヘルパーさんに聞いてみればよかったのです。

 

こういった失敗をしてしまった私が言えることは、わからないことがあるならケアマネージャーさんやヘルパーさんに聞いて欲しい、ということです。

 

最初に聞いておかないと後で困ることが出てくるので、私のように聞き流したり、わかったような態度で聞かないようにすることを、おすすめします。

事業所によってヘルパーがやってくれることが違う

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既にご紹介しましたが私が祖父の介護にかかわった約8か月の間に、ヘルパー事業所は2回変わりました。冒頭でご紹介した、とんでもないヘルパー事業所から変更したのが1回目。

 

2回目はヘルパーさんや事業所に問題があった訳ではなく、年末年始に入って貰う必要があったので変更になりました。

 

そう、なんと事業所によっては年末年始もヘルパーさんに入って貰うことができるのです。2回目の変更で契約した事業所のヘルパーさんには、元旦から入って頂きました。

元旦からヘルパーが入ってくれた!

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その元旦の朝に変わったばかりのヘルパーさんから「祖父の布団が尿でビショビショだったのではがしたら、下からお金が出てきた」と連絡を受け「元旦からそんなことをして貰っているなんて」と、申し訳なく思ったことがはっきりと記憶に残っています。

 

その事業所のヘルパーさんには1月下旬から毎日入って貰うことになり、最終的には最高で1日3回入って貰いました。

 

祖父を自宅で看取ることになってからは、23時~24時という遅い時間に様子を見に行って下さったり……。まさかそこまでして頂けるなんて、と本当に驚きました。

 

他にも病院への付き添いや、特養に入所している祖母に面会するときの付き添いなどでもお世話になりました。祖父を、祖父の自宅で看取るということも、この事業所のヘルパーさんだったからこそやって頂けた、と思っています。

ぴったりなヘルパー事業所を選ぼう!

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私は2度のヘルパー事業所の変更を経験して、要介護者はもちろん、身内にもぴったり合うヘルパー事業所を選ぶことが大切だと感じました。まぁ2回ともヘルパー事業所を紹介して下さったのは、ケアマネージャーさんなのですが。

 

だってどんな事業所があるとか、全然知らなかったので。これって恐らく私だけじゃないと思うので、具体的にどんなことをして欲しいとか希望があるなら、事業所を選ぶ前にケアマネージャーさんに相談した方がいいと思います。

 

できること、できないことがわからなくても、「○○をして貰える事業所ってあるんですか?」とか、とりあえず聞いてみないと損ですよ。

 

私もまさか元旦から入って貰えるなんて思ってなかったんですが、一応ケアマネージャーさんに言ってみたら、ちゃんと見つけて下さったんです。そのおかげでお正月は自宅でゆっくり過ごせました。

 

もちろん何もかも叶う訳ではないですが、ヘルパーさんに対応して貰えることは事業所によって全然違うので、事前の相談は必須だと思います。

まとめ

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今回は私がヘルパーさんと家政婦さんのお仕事を混同していた失敗談と、ヘルパー事業所によっては年末年始などの対応もして貰えることについて、ご紹介しました。

 

私もそうでしたが、介護にかかわったことがない人やかかわり始めたばかりという人は、知らないことだらけです。

 

私は接客業や調剤薬局勤務のときにヘルパーさんと接する機会がありましたが、それでも仕事内容について全くわかっていませんでした。

 

知らない、わからないという状態を放置すると、私のように不要な掃除用具を購入してしまうなどの失敗をおかす可能性があります。

 

大きなトラブルにつながる場合もあるので、わからないことはケアマネージャーさんやヘルパーさんに質問することをおすすめします。