しおたまごの体験談ブログ

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メニエール病体験談【仕事①】仕事は休む?辞める?

私はこれまで職場で3度、メニエール病によるめまいで倒れています。ちなみに全部違う職場です。めまいの発作が起こると、その状態で仕事をすることは正直言って無理です。

 

天井がぐるぐると回る強烈なめまいで立っているどころか、まともに座っていることさえできず、嘔吐することもあるのに、普段通り仕事をするなんてほとんどの方は無理だと思います。

 

そのうえめまいが治まっても、またいつ起こるかわかりませんし、その状態がいつまで続くのかもわかりません。

 

となると気になるのが仕事をどうするか、ですよね。仕事を休むのか、それとも辞めるのか、これは私も何度も悩み苦しんできたことです。

 

きっと私と同じように、悩んでいる人も多い問題でしょう。そこで今回はメニエール病患者の仕事について、私の体験も交えながら語りたいと思います。

メニエール病になったら仕事は休む?辞める?

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メニエール病によるめまいの発作を起こした場合、仕事を一時的に休むのか、それとも辞めるのか、迷い悩んでいる人も多いでしょう。実際私も眠れなくなるほど悩みました。

 

めまいの発作は1度起こるとそれが数時間続くこともありますし、いったん治まってもまた次の日に起こったり、数日たってから起こることもあるなど予測ができません。

 

たとえば一般的な風邪ならどんなにひどくても1週間仕事を休むというのはなかなかないと思いますが、メニエール病によるめまいの発作の場合は、たとえ1週間休んでも仕事に復帰できる状態に戻るかはわかりません。

 

つまりいつまで休めばいいか、いつから元通り仕事に復帰できるのか本人にもわからない訳です。ちなみにこれは専門家、つまり医者に聞いてもわかりません。私は実際先生に聞きましたが、それはわからないと言われました。

 

最初はその答えを聞いて失礼ながら「え!医者なのにわからないの?」と思ってしまったのですが、よく考えてみれば当然だなと納得しました。

 

だって同じメニエール病でも人によって症状の程度などは違う訳ですし、いつめまいの発作が起きるのか、それがいつまでに完全に治まるのかなんて、預言者じゃあるまいし、いくら医者だってわかる訳がありません。

職業によって判断基準が違うはず

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またどういった状態になれば仕事に復帰できるのかは、職業によっても判断基準が違うはずです。

 

たとえば自宅で座ったまま自分のペースでできる職業なら、多少めまいが起きる可能性が残っていても仕事を再開できるかと思います。

 

でも高いところなど危険な場所で長時間作業する職業の場合、仕事中にめまいが起きれば命を落とす可能性もあるので、完全に治まるまで復帰できない、といった判断になることもあるでしょう。

 

そもそも置かれている環境も人によって違うので、仕事は一時的に休むべき、あるいは辞めるべきなど、一概には言えません。

 

たとえば仕事をしなければ生活できない、という状況で、メニエール病だから仕事を辞めるべき、と言われても困りますよね。

 

つまり仕事を一時的に休むのか、辞めるのかは、人それぞれということです。

 

答えになっていない、と言われるかもしれませんが、この問題は主治医に相談し、職場や家族とよく話し合い、最後は自分で決める、というのが答えかなと私は思います。

主治医に仕事をどうするべきか聞いてみた!

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私は1度目と2度目にめまいで倒れたとき、仕事を一時的に休むのか、それとも辞めるのか悩み、どうするべきか主治医に相談しました。

 

先生の答えは「メニエール病はストレスが関係しているから、仕事がストレスになっているなら、仕事を辞めればよくなるかもしれない」というものでした。

 

これはあくまでアドバイスという感じで、「仕事は辞めるべき!」と強く言われた訳ではありません。

 

ただもし私と同じようにメニエール病で仕事をどうするか迷っているなら、仕事が強いストレスになっているのかどうか、1度考えてみることをおすすめします。

私の場合

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上で結論を長々と書いてしまいましたが、ここからは実際私はどうしたかを、3つの職場に分けてご紹介します。ちなみにこの3つの職場は、どれも私がめまいの発作を起こし倒れた職場です。

 

メニエール病で仕事を一時的に休むのか、辞めるのか、悩んでいる人は参考にして頂ければと思います。

100円ショップの場合

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結論から言うと、私はめまいで倒れた後仕事に復帰してから1年も経たないうちに、この職場を退職しました。

 

退職することになった1番の理由は、この職場で倒れた時期が近づいた頃、同じように強烈なめまいに襲われ、仕事ができる状態ではなくなったからです。

 

自分としては仕事を続けたかったのですが、このときは病名がわかっていなかったこともあり、上司や同僚の理解を得ることはできませんでした。

 

そんな状況で「いつ復帰できるのかわからないけれど、それまで休みをください」なんて言える訳もありません。

 

というか、普通そんな自分勝手な要求は通らないですよね。そういった理由で、私はこの職場を辞める選択をしました。

私が100円ショップで倒れたことについては、↓こちらで詳しくご紹介しています。

 

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古本屋の場合

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結論から言うと、私は古本屋を辞めていません。

 

この職場で倒れたとき私は店長に総合病院まで運ばれ、そこの耳鼻咽喉科で「メニエール病」と診断されました。

 

病院に運ばれたときの私は自分で歩くこともできず、まともに話すこともできないという、ひどい状態でした。

そのときの話が気になる方は、↓こちらをどうぞ。

 

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店長はそんなひどい状態の私を見ていますし、仕事中に病院までスタッフを運ぶなんてことをやらされた訳ですから、「こんなことは2度とごめんだ!」と思うのが普通でしょう。

 

私もいつ仕事に復帰できるのか、100円ショップのとき以上に想像がつかなかったので「退職したい」と伝えました。それはすぐに受け入れられると思っていたのですが、なんと店長は「とりあえず3か月休んで」と言ったのです。

 

しかも「その後のことはそのときに考えよう」と言われました。私は社員ではなくアルバイトでしたし、特別仕事ができるとか、そういったこともなかったのでものすごく驚きました。今思い出しても、あり得ないほど優しすぎる対応だと思います。

 

そんな店長の提案を受け入れるのはかなり図々しいと思いしばらく押し問答しましたが、結局私は3か月休みをもらい、その後仕事に復帰しました。

 

私は店長に言葉で言い表せないほど感謝していましたし、本が好きなのでそれに関わる仕事ができることが嬉しくて、正直ずっと続けたいと思っていました。

 

ただ残念ながら私が働いていた古本屋は閉店することになり、同じ場所、同じスタッフで新刊書店に変わってしまいました。

 

そうなる前に店長は退職、新刊書店ではシフトが短すぎるなどの問題があり、めまいとは関係なく私は退職しました。

調剤薬局の場合

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結論から言うと、私はこの職場を1年ほどで辞めました。

 

調剤薬局は静かで座ったまま仕事ができて、あまり動き回らなくていい職場だと勝手なイメージを抱いていた私。事務職は初めてでしたが社員として働けることもあり、今度こそめまいで倒れたりせずに長く働きたいと思っていました。

 

ところが実際の職場は私のイメージとは全く違い、立ったり座ったり、狭い場所で後ろを向いてまたすぐ前を向く、つまりくるくると回転する動きが多い職場でした。

 

実はそのくるくると回転する動きは、私がめまいを起こしやすい動作なんです。案の定私は体調を崩しやすい梅雨の時期に、強烈なめまいを起こしてしまいました。

 

そのときは倒れるまではいかなかったのですが、1週間休みをもらい、次の1週間は午前中だけ出勤、その後通常勤務に戻ることになりました。

 

この時点ではまだめまいは治まっていなかったのですが、事務が私を含めて2人しかいなかったのでこれ以上休むことはできませんでした。

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処方薬を服用しながらなんとか復帰したものの、まるでゾンビのようにフラフラの状態でスローな動きしかできず……。患者さん相手の仕事なのに、どっちが患者かわからないような状態でした。

 

勤務時間が長かったこともあり、気力で乗り切るというのも無理で。もう限界だと諦め、社長に退職させて欲しいと伝えたものの、人手不足を理由になかなか受け入れてもらえませんでした。

 

それからも何度かめまいで1日休み、復帰してまた休み、という状態を繰り返し、そのたびに退職したいと伝えても返ってくるのは「考え直して欲しい」という答え。

 

でもある日勤務を終えた私が、2階の事務所のロッカーの前で倒れているのを社長が発見し、事態は一変しました。

 

恐らく患者さんがいるときに、薬局内で倒れられたら困ると思ったのでしょう。社長はやっと私の退職を受け入れてくれたのです。

 

ちなみに調剤薬局で倒れたときのことは、↓こちらで詳しくご紹介しています。

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現在の私の仕事は?

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ここまでご紹介した通り、私は古本屋以外の2つの職場でメニエール病を理由に「仕事を辞める」という選択をしました。

 

まぁ実際には一時的に休んだもののまためまいが再発、あるいは治まらなかったため仕事を辞めるしかなかった、というのが本当のところですが。

 

ただこれは私の選択であり、この「仕事を辞める」という選択が誰にとっても正しいとは言いません。それだけは誤解しないでくださいね。

 

ちなみに現在の私の仕事はというと、プロフィールにもある通り在宅ワークをしています。具体的に言うと、クラウドワークスに登録し主にライターの仕事をしています。

 

在宅ワークなら自宅で仕事をする訳ですから、もしめまいの発作が起こっても倒れたりしにくいですし、それで他人に迷惑をかけることもほぼありません。めまいが起こりやすい時期は仕事をセーブするなど、体調に合わせることもできます。

 

ただ収入が少ない、安定しないなどの問題がありますが、これは私の努力不足ですからこれから改善していきたいと思っています。

 

在宅ワークは正直、誰にでもおすすめできる仕事とは言えません。ただ私と同じメニエール病によるめまいで外で働くのが難しいという人は、選択肢のひとつとして考えてみるのもいいかなと思います。

まとめ

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今回はメニエール病によるめまいの発作が起こった場合、仕事を一時的に休むのか、それとも辞めるのかについて、私の体験談も交えてご紹介しました。

 

仕事を一時的に休むのか、それとも辞めるのかという問題の答えは、人によって違います。

 

休みたい、辞めたいと思っても生活のために続けるしかない人もいるでしょうし、逆に仕事を続けたくても体がついていかない、あるいは上司や同僚がそれを許さないという場合もあるでしょう。

 

ちなみに私は少なくとも3つの職場で、メニエール病について上司や同僚の理解を得ようと話をしましたが、どの職場でも理解を得ることはできませんでした。

 

冷たい態度にキツイ言葉を浴びせられることもよくあり、それが辛かったことも仕事を辞めた理由のひとつと言えます。

 

もちろんどの職場でもそういった対応をとられる、とは言いませんが、病気のことを相手に100%理解してもらえると期待しない方がいいです。

 

メニエール病は命にかかわる病気ではありませんが、たとえばめまいで倒れたときに頭を打って大怪我を負う、あるいは命を落とす、といった可能性がないとは言えません。

 

ですから仕事を一時的に休むのか、辞めるのかを決めるとき、自分の体や命のことを第一に考えることを忘れないでくださいね。

※ちなみに次の記事はこちら↓

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